ふと、これまでの息子との10年間をふりかえってみました。
小学校時代は、地域で孤立しているのを感じて「おやこの居場所」をつくったり、息子が授業についていけない時にはわかりやし教材をつくったりしていました。
そして中学時代は、NPOを設立。他の親子さん含めてイベントを行ったり、部活への挑戦をサポートしたり(週末の練習とか朝練とか)。
高等部になった今は、NPOのイベントと息子も含めた高校生たちの居場所づくりをしたり。
こうしてふりかえってみると、自分の活動はすべて息子のQOL向上のために行ってきたのだなぁ…としみじみ思います。
これが良かったのかどうかは、わかりません。
本人のためになったものもあるでしょうし、そうでもなかったものもあったかもしれません。
今ふりかえると、「やりすぎてしまった」ことも、「あれは違ったなぁ…と思う」ことも、多々あります。
そんなわけで、息子のQOLを向上するために親としてどんな考え方で臨めばいいのか、ようやく自分なりに整理ができてきました。
●本人の思いが中心である!
これがやっぱり最も大切。無理強いしないのは当然として、周囲が「よかれ」と思って口出しし過ぎるのは天に唾するようなものなんですよね…(結局自分に跳ね返ってくる💦)。本人の思いにそった活動であれば、行動に移しやすく、身に付きやすいもの。逆に周囲が「ああさせたい、こうさせたい」と思っても、長続きしたためしがありません。
●地域との関係づくりをサポートする
学校で言うと、通常学級での交流や、行事参加、部活へのチャレンジ。
地域で言うと、本屋さん、スーパーなどでのお買い物。図書館やスポーツセンターの利用。
どんな地域資源も、結局人が関わっているわけなので、その人たちとの関係づくりがとっても大切。
あいさつする、ちょっとお話してみる、相談してみる。まずはそんなところから。
●親が子離れすること
これが一番難しい(笑)。
手を離さなきゃって、わかっていても、そばに置いておきたい気持ちもある。
でも、そうしないといけなくなってくる。切ないものですね。。。
スポーツセンターの一人利用を練習しているときも、なるべく口出しせず、明らかに困っている時だけ手を差し伸べるようにしました。(本当は信号こっちから渡った方がいいよ、とか、療育手帳を見せる準備して、とか言いたくてウズウズしながら)
そうすると、あら不思議。
何が起こったか?というと、スポセンのスタッフさんや利用者さんが頻繁に声掛けしてくださるようになりました。
本人もそういうアプローチに慣れてきた様子で、それはそれでうれしそうにも見えました。
その時に「ああ、これでよかったのだなぁ…」と思いました。
もちろん、ただ手を離せばいいのではなく、地域との関係づくりや本人の意識付け、があってのこと。
初心者マークを作って周囲の人がアプローチしやすくしたり。
クイズ形式で本人に行動の意識付けを図ったり。
あとは状況をよく説明して理解を求めること。
親の役割って色々あって大変。
うまくいかないこともありますが、ぼちぼち進んでいけたら・・・と思います。
まとめると、「あれこれできるように」とか「社会に迷惑かけないように」とかを心配し過ぎるのではなく、「本人の幸せを願って」「チャレンジを応援する」ことが大事、ということなのかなぁ…と。
障害の有無に関わらず「子育てにおいて大切なこと」「生きる上で大切なこと」を、息子から教えてもらっている気がします。
NAOTO